【着付師】袖付け寸法の影響が出てしまう喪服に悩む

少し前の喪服着付けの時のことなのですけれどね・・・。

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普段お着物をお召しの方でも、ご自分の指定寸法に仕立てたお着物をお誂えの方はあまり感じたことはないかもしれません。

袖付け寸法について喪服の着付けの時に「えっ?どうしてこの寸法なの?」と不思議でならなかったことについて書きたいと思います。


喪服の袖付け寸法


斎場でのお着付け、貸衣装の時のことです。
袖付け寸法が短く、脇が広く開いた状態となってしまった喪服の着上がり。
腕を動かすたびに脇が広がり、長襦袢の白が目立ちます。

お客様もとても気にされていました。
袖付け寸法を測ってみると、なんと21センチ!

ん?
振袖のように帯を高く巻くことのない喪服ですから、この寸法はあり得ないはず。
私の知識では21センチは振袖用。
普通のお着物では23センチ。

身長が特別高いわけでもない方でしたが、とっても目立ちます。

貸衣衣裳やさんに連絡をして頂きましたが、寸法の細かいことはなかなか説明が出来ないものですので、直接お話しをさせて頂きました。

しかし・・・。
電話の向こうの方はどうやらお仕立てのこと、寸法のことをよくご存じではないようで、伝えたいことは上手く伝わりませんでした。

喪服で21センチの袖付けはあり得ない寸法です(だと思います)ので、23センチの袖付けになっている喪服をお願いしました。

翌日の告別式には、喪服に相応しい袖付け寸法の喪服に変更をして頂くことにしましたが、袖付け寸法は微妙・・・。
1センチ長くなった程度で、正直驚きよりも呆れてしまった私。

もしかするとこちらの貸衣装やさんでは、喪服のお仕立てを全て21センチで作ってしまったのではないかしら?と思いました。
前日のお電話でも「みんな同じ寸法だと思うんですけれど・・・」と仰っていましたので。

数ある中から、少しでも袖付け寸法の長いものを用意して頂いた感じでした。

・・・。


先日、和裁のスペシャリストの方とお話をさせて頂く機会に恵まれまして、喪服の袖付け寸法について質問をさせて頂きました。

やはり、この喪服でこの寸法は・・・とのことでした。

喪服では黒共帯を高めに巻くということはないですから袖付け寸法を短くする必要はないはずなのですよね。仮にお若い頃に作る喪服だから・・・としましても、黒共帯はお若くても高く結ぶことはありませんので、嫁入り前に作る喪服の袖付け寸法を短くされることを勧められる呉服店でしたらちょっと信用できないと思ってしまうかもです。または担当となってくださった方の知識が足りない・・・と。

手を下していれば袖付け寸法のことはあまり気にならない個所かもしれないですが、喪服の場合は長襦袢が白色で喪服が黒の為、振りからは長襦袢の白が良く目立ちます。
見えにくいところでも、とても大事な寸法です。

お背が低い方の場合、少し短めにしておいた方が良いということもあるかもしれませんが、私の身長は150センチですが23センチの袖付けで長すぎて困るということはありませんので、私よりも極端に低い方でしたら標準寸法よりも控えても良いのかもしれませんが、そうでなければ短くする必要はないと思うのですね・・・。

貸衣装屋さんの場合、標準のMサイズで袖付けが21センチでしたので、やはり短すぎるわよね・・・おかしいわよね・・・と思ってしまいます。

裄丈の関係もあったのかもしれないのですが、今回の喪服着付けでは、脇が大きく開き白の長襦袢が良く見える着上がりとなってしまいました。

目立たないように細工することが出来ますので不都合とならないようにさせて頂きましたが喪主様にとりましてはあまり気持ちの良いものではないですものね。


今回のようなケースはまずないと思いますが、万が一のことを考えて袖付けが短く長襦袢の白が目立ちすぎる場合の対処方法もすぐにイメージできると良いかもしれませんね。

寸法の合っていないお着物では起こり得ることかもしれませんので知っていれば安心です(^_-)-☆


着物を購入する時は信頼できる方と一緒に


呉服屋さんで購入されるときは担当となってくださった方の着物や帯の染めや織りなどの商品知識と一緒にお仕立ての知識のある方であれば絶対的な信頼を寄せても良いと思いますが、「一般的には」「標準では」などアバウトなお返事しかいただけない場合には注意が必要かと思います。

過去にも書いていますので思い出される方もいらっしゃるかもしれないのですが、大変失礼な言い方になってしまいますが、呉服店店員さんで染めや織りについてや、仕立ての寸法についての知識のある方はそう多くはいらっしゃらないと思います。

着物を愛しているの~というくらいの情熱を持っていらっしゃる方ですと、知識も経験も豊富だと思いますから、質問にはほぼ即答だと思います。

寸法についても微妙な違いで着やすい着物にも着にくい着物にも変わりますから、やっぱり知識が必要だと思います。先ほどの喪服の袖付け寸法のように、普通ではありえないようなことが起こってしまっては困りますから、お教室の先生や着付に詳しい方に一緒に足を運んで頂くなどして的確なアドバイスを頂けると安心して購入できますね。

お誂えの着物はご自分の寸法で着やすくなければお誂えする意味がないですものね。だからこそ袖巾と肩幅の寸法にまでこだわるわけでして・・・♪


今は結婚が決まった時にお着物をお誂えるというご家庭は少ないと思いますが、そのような機会がありましたら寸法についてはお詳しい方の情報からの判断をお勧めいたします。

あと、余談ですが・・・。
喪服着用はほとんどが齢を重ねてからになると思います。
私のように嫁ぐ前に両親の葬儀に20代で喪服着用となるのは珍しいと思いますので、喪服の着用は50~60歳以降ではないでしょうか。

そうなりますと、体型も変わってきますね。
ふっくらとされやすい家系の場合には、お誂えの今の寸法に少しだけ大きめにされておくと良いかもしれません。お年を召してもスリムな方も多いですし、家系が必ず自分にも当てはまるとは限りませんが、極端に現在が細身の方は数年後のこともイメージしてみると良いかもしれません。

私が喪服着付けをさせて頂いている中で多くの方が「昔はスリムだったのよ~」と仰います。確かに身幅が狭くなっているお着物でのお葬儀は何となく嫌なものですから7貸衣装にされる方もいらっしゃいます。

お仕立て直しで寸法を変えることもできますが、お詳しくない方の場合そうすることも難しいものですものね。お仕立ての時に、お召しになる年齢をイメージしておくのも大事だと思います。

訪問着ですと柄合わせ優先になりますから広めに仕立てあがることの方が多いと思いますので、こちらは着付けでカバーですね。

色無地なども喪服と一緒でご指定の寸法の身幅になりますから、同じようにお召しになる頃をイメージして寸法を決めると良いですね。

寸法が合わなくなりそうになりましたら、体型が変わらないように頑張るっ!ことですね(^^;)

嫁ぐときの着物だけでなく、しばらくは着ないであろうお着物を誂える時も同じですね。
少し先の、そのお着物をお召しになる頃のご自分をイメージしまして(^_-)-☆



私は和際はできませんが仕立てにはうるさいです(笑)


和裁のできない人が細かいことを言いますと嫌われてしまいますが(笑)、着物を着る人にとって着物寸法はとっても大事です。

和裁が出来なくても、自分の寸法をしっかりと把握していて、着やすい寸法を基準に足し算引き算が出来ます。
私は幸い、学院に努めている時に着物の知識や採寸についてこと細かい研修をさせて頂ける良い環境にいましたことと、私自身の着物寸法をこれまでに微調整しながら自分の寸法を決めてきましたので、いや~なほど、嫌われてしまうかもしれないほどの(笑)、こだわりを持っています。

でも先日お会いしました和裁のプロ中のプロの素敵なその方は、こだわり部分は大事なことと思ってくださっているようで、とても魅かれる部分が多かったです。

着付けの先生には何を聞いても的確なアドバイスを頂ける!

そうありたいと思います♪
私ももっといろんな刺激を頂かなくっちゃ!





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カテゴリ: 喪服の着付け