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振袖・七五三の帯結びに入る前に、最初に確認すること

七五三のお着付け、まだ数件のご依頼が続く方も多いかもしれませんね。
私もです(^_-)-☆

今日もよろしくお願いいたします
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今年は1件も作り帯の方がいらっしゃいませんでした。
しかもお母様がお召しになったお着物一式でのお祝いがとても多かったです。

お着物や帯、小物に至るまでお子様への想いがギッシリ詰まっていて、そして今度はお孫さんへ・・・。
なんて素敵なことでしょう!

その温かい想いに触れ、着付師の方も嬉しくなりますね。


帯結びに凝る前に


着付師としては、自分の技術を最大限に出し誰よりも素敵な帯結びに仕上げたいと思いますね。ええ、張り切ります(^_-)-☆

帯結びは創作帯結びとなることが多いと思いますが、帯結びをあれこれと考える前に必ず確認していることがあります。

帯の柄付けです。

七五三の帯は特に、全通で一方向に柄付けされているものの方が多いですね。
鶴や松など逆さにならないように帯結びを進めなくてはならない帯です。

過去に何度かこのことは書いておりますので、「七五三着付けで柄のことに気付き助かりました!」というご報告を頂くことが多くなりました。
お役に立ててうれしいです!

私が親先生からこのことを教えて頂いたときから、柄付けに関しては(特に七五三)特に神経を遣うようになりました。

お着付けが終わってからお客様より「柄が逆さになっているわよ!」と伝えられた着付け師さんのお話しです。
そのようなことがないよう、帯結びに入る時はまず柄付けの確認をすること。

全通の帯となる七五三の帯は、手とたれを見極めるのは簡単ですので、手から結べば・・・と安易に考えがちですが、柄が一方向につけられている場合は帯結びの途中で柄が逆さにならないようにお羽根を作って行かなくてはなりません。

意識しながら進めますと、この羽根の向きは上がこちら!
この羽根は上下逆さになってもメインとなる鶴や松が下向きにならないので大丈夫!

などと注意することが出来ます。
そうして仕上げた帯は、上下のある柄はキチンと上向きに、上下を意識しなくても良い柄は脇役として帯結び全体を華やかにしてくれます。


今年は特に一方付の帯でも上下逆さにしてはよろしくないでしょうという帯(メイン柄が大きめ、または全体)が多かったため、お羽根の作り、お羽根の柄を出す場所を調整しながら進めました。

お太鼓系で結ぶ場合は、よほどのことがない限り、メインのお太鼓の柄が逆さになることはないですね。

基本の結び方の流れで立て矢系をされる場合は柄が逆さになることはありませんねがアレンジの時は注意が必要です。

お文庫は基本通りの流れの場合、お羽根の片方が逆さになってしまいます。
親先生から教えて頂いたときも、その方が結んだのはお文庫の帯結びでということでした。基本は大事ですが、基本通りにするときも柄付けの確認は必要ということですね。

帯結びでに三重紐を使用することが増えてきましたので、三重紐使用でしたら、羽根を作った後に表面の柄が逆さになってしまうようであれば、反対側を表向きのお羽根にすれば柄は逆さにはなりませんね。結び目のところ(帯結びの中に入ってしまう部分ならどこでもOK[)でひねるだけで逆さになってしまう問題は解決です。

手先を背に預け仕上げに帯締めで・・・と基本の流れの場合、一方付けの帯ですと柄が逆さになってしまいます。

これはたれ先を手先のように使用するか、アレンジの仕上げにするのであれば手先を下に結び仕上げで上に三重紐のゴムに通す流れにしますと、柄は逆さになりません。


ココに書いたこと、今年は多かったのです。
メインとなる柄が比較的主張できる大きさの為、逆さにしてはいけないのと、これほど存在感のある柄付けですからその柄を活かした帯結びにしたいと、上下がハッキリわかるようにメインの柄を強調しました。

創作帯結びでも、アレンジの一枚目のお羽根は次のお羽根に隠れることがおおいため、隠れる部分に逆さになっている部分を調整しますと、見た目に不快な思いになられることは無くなります。

もちろん、このように神経を遣って仕上げた帯は、

*一方向に柄付けされている帯であること
*メインとなる柄が逆さを向くことなく仕上げた帯結びであること

そしてその柄が上向きで配置されている個所をお伝えします。
するとお客様は、「この帯はそういう柄になっている帯だったのね・・・」ということが分かりますのでご自分の持ち物のことを理解できたことにお喜びくださいます。

もちろん、何もお伝えしなくても良いのですが、やっぱりコミュニケーション取りたいですものね。


柄の向きは、一方向になっていながらも、帯結びではそれほど分からない、気付かない帯もあります。そのような帯の場合は、気付いたところだけでも大丈夫ですね。

帯結びに入る前にどのような配置になっているかを確認しておけば、仕上げに気付いたり、お客様よりご指摘を頂く・・・というようなことは防げますね。

帯結びに入る前に柄の確認をするだけです。
作り帯の場合、柄の上下を計算して作られていますので、柄は全て上を向いていますでしょう?
天地がひっくり返らないように、まずは柄の確認、それから創作をイメージすると安心ですね。


帯結びのお羽根の上下を気にすべき帯











一方付ですが、帯結びのお羽根の上下をそれほど気にしなくても大丈夫な帯













帯結びのお羽根の上下を気にしなくても良い帯











毬は上下はありますが、帯結びにしてしまうと毬の形がそのまま出ることはほとんどないと思いますので比較的気にすることなく結べます。

また扇面も大きい場合も、お羽根にした際、何のかたちなのか分かりませんので問題ありません。

ネットではいろいろな帯の柄付けをみることができますので、ご覧になって「この帯の場合は・・・」と帯結びをイメージすることもとてもお勉強になります♪

少しお時間のある時多くの帯を目にしてみてください。
そうしますと、どのような帯の時に最大限の注意が必要なのかが分かってきます。

柄付けが一方向でなくても、帯結びで出る部分によっては、そこだけが逆さ・・・ということもありますので、終始柄のことは考えながら進めるとさらに安心ですね。

こんご七五三のお着付け依頼の続く方は意識してみてくださいね。
今までと違った角度から見ることで、着付けの奥深さと面白さを感じ取ることが出来ます。


ハードなスケジュールまだまだ続きます♪
生きがいを感じつつ張り切っておりますわ~♪

では午後はWEB講座(個人レッスン)、張り切って行って参ります♪


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カテゴリ: 着付け技術